Strange Days

残念だったな ただの日記帳だ

ほんよんだ

小説の神様、の続編が出てた。上下分冊で上巻のみの発行なので下巻が待ち遠しい。
僕は感想文を書くのが苦手なので理路整然とした感想を書けないんだけど、本を読んでいる最中は色々な想いが心中をぐるぐるしていて、それを上手く文章に出来ないのがもどかしい。作者は以前にツイートで打ち切られた作品があったりして辛い、と言うような内容を発信していたけど(多分、「スキュラ〜」かな?)、本作主人公や、その先輩格の人物も似たような思いを抱えていて、とても心に刺さる。
どうでもいいけどこの先輩格のおじさん、著者の自己投影かなあと言う気がしないでもない。女学生が主人公の作品多いし。やめてさしあげろ。
前述の通り、主人公の思考や主張、周りで起こる出来事がとても心に来るけど、恐らく、この作品が自分の人生を変えてしまうような一冊になることは無いと思う。無いと思うけど、「ああ、あの作品でこんなシーンあったなあ」とか後でふっと思い出すような一冊にはなる。それならそれで良いんじゃないかなあ、と言うのはやっぱり読者の勝手な考えなのかな。


書評サイトの話題。僕も手元に読む本が無くなると書評サイトを覗いて面白そうなのを探したりはする。でも他人の評価はあんまりアテにしないかな。個人の書評サイトで、面白かった作品を挙げているようなところは参考にするけど。アマゾンのレビューなんか見もしないし、どちらかと言うと、どんな作品か、と言う粗筋と作品タイトル、あとは作家名で購入を決めることが多い。不特定多数が投稿してる書評サイトだと読書メーターを使うことが多い、と思う。


作中にメディアミックスの話題がちらっと出てくる。この著者はお気に入りの作家の一人でもあるので、作品はほぼ全部(漫画の原作やってる奴以外)文庫作品は購入してるけど、アニメ化は難しいかなあ。
個人的には米澤穂信-初野晴-似鳥鶏-相沢沙呼の流れで、面白いと思える学園ミステリに出会えてて、最初の二人はなぜか(なぜか、と言っても良いと思う)アニメ化されてるけど、古典部米澤穂信吹奏楽初野晴の2作に比べると似鳥鶏相沢沙呼はちょっと主人公の設定が弱いんだよね(当然、それが悪い訳じゃない)。とは言え、似鳥鶏は戦力外捜査官がドラマ化したりしてるし、動物園シリーズもドラマ化したら面白そうだな(動物を題材に使うから難しいだろうけど)とは思う。
相沢沙呼の場合はサンドリヨンのシリーズでマジックを盛り込んでる点はポイントになるけど、学園からはちょっと離れちゃうんだよね。主人公と探偵役でほぼ掛け合いが完結しちゃう点も弱点かなあ。ココロ・ファインダで短期の連作ドラマとかにすると実写化としての出来次第(つまり、設定を変に弄ったり、ビジュアル優先のキャスティングをしたりしなければ)でヒットしそうな気はする。


あ、別にメディアミックスが目的な訳じゃないだろうし、作品として読んでいて十分に面白いので別に現在の設定を否定したい訳ではない。でも、著者の中で「売れる」と言う基準はそう言うことになってしまっているのかなあ?とは思う。